【kindle洋書】The Locked Door / Freida McFadden

加害者家族とは、犯罪を犯した親族を持つ人々のことをいう。被害者だけでなく彼らもまた、社会的な偏見や差別、経済的な苦境、精神的な苦痛など、様々な困難に直面することになる。
この本の主人公Nora Davisは女性外科医として働く。Noraの父親、Aaron Neirlingは26年前、アメリカ中を震撼させたシリアルキラーで現在服役中である。Noraは事件以来、名前や住む場所を変え、新たな人生を歩み静かに暮らしているが、幼き日の記憶は鮮明に残っている。
Aaron Neirlingの手にかかった女性たちは皆、手首を切断されるという特徴があり、そのことから “The Handyman”と呼ばれていた。
ある日を境にNoraの周りで不可解な連続殺人が起きる。偶然にも、その被害者たちはNoraが受け持ち外科手術をした若い女性たちであった。そして殺された彼女たちは、手首を切断されるという『あの時と同じ』特徴があった・・・
え、父親から手紙きたし…待って切手とかないんだけど直接投函?父親は服役中であるはずなのに?な怪奇現象まで起きる。
ちょっと独特な仕事での男性パートナーや、父親と同じ手口でやったんだろう? と明らかに疑ってくるNoraの過去を知る刑事やら、Barで偶然再会する大学時代の元彼はまさかの Handyman のファンであったり(ジェフリー・ダーマー的なノリ)Noraの周りにはいつだってハラハラさせてくる男たちがいる。
冒頭、行きつけのBarで絡んできた『自称:前にNoraにお腹の手術してもらって命を助けてもらった』男も、どう物語に関わってくるのか。誰かの仕込みなのか、ただの感謝の気持ちを伝えたいだけの患者か。
Freida McFaddenの本はあいかわらず本当に読みやすい英語。こんなに読みやすいのにとってもおもしろい!!
彼女の本はこれまで8冊ほど読んできたが、この「The Locked Door」は2番目に好きかもしれない。※1番目はやはり「The Housemaid」
サイコパス父親、背が高く見た目はハンサム。
おそらく実在していればテッド・バンディやナイト・ストーカーのように映画化されたりNetflixでドキュメンタリー配信されてるタイプですね。あだ名まで付いちゃってるし、ハロウィンとかで使用するような被り物まで売っているようだ(不謹慎すぎるだろ)。
Noraは、終身刑という形で父親を急に失っただけでなく、ママもこの事件のせいでいなくなってしまった。加害家族としての苦悩や、幼き日のトラウマなども作中にあるため、怖いと感じる人も一定数いそうな作品ではある。
シリアルキラー系の作品、全然いけます。という方にはぜひおすすめしたいです。半分くらいから続きが気になり一気に読んでしまう。
読みやすいので、英語多読におすすめです!